会社の通勤途中に「Book Off」ができたので寄ってみた。気になっていた古本を揃えるつもりで手塚治虫さんのコーナーに行くと、どうしても離れられない表紙に出会ってしまいました。
それが「陽だまりの樹」 全7巻です。この年で漫画を読むのかと言われるのは恥ずかしいが、こと手塚治虫先生に関しては堂々と先生と呼ばしていただいていいのではないかと思います。一般的な漫画好きの少年時代から、いや成人になってからも、科学と歴史と医学をこんなに生き生きと心に響かせてくれた手塚治虫さんに感謝しています。
手塚治虫コーナーで知らない作品の多さに驚きながらも、この本のあとがきに目を通すと
幕末に江戸は神田お玉が池に、蘭方医の父とともに種痘所の設立に関わる手塚良庵(後に良仙)と言う医者がいる。大阪は緒方洪庵の蘭学塾である適塾にも入門し、種痘を学ぶ本書の主人公の1人である。なんと、この手塚良仙は手塚治虫さんの曾祖父であったという。
医学博士でもある手塚治虫さんとルーツでもある良仙, もう一人の主人公で武士の伊武谷万二郎という人物が時々頭の中で交差しながら、幕末の歴史が大展開してゆく。
手塚治虫さんの最後の作品とも言われている。
写真の表紙は小学館版第2巻でスフィンクス前の遣欧使節団ですが、羽織袴で陣笠の侍が異文化吸収に目を輝かせている様が浮かぶ。
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