※安保法案やオリンピック招致問題で膨大な金が動く世間で、、、繁華街で知られる川口で、たった一人の少年の悲惨な運命を知る、、やるせない気持ちで涙がでた、、。悪ガキとか、鬼畜とか、、個人の性根に原因を求めるには辛いものがある、、、最近多発する青少年の事件とは地下で病根が繋がっているのだろうが、、どうすればいいのか、、辛い事件だ。
西川口に事務所がある身だが、ちなみに、我が社では「駅西口立ち入り禁止」の内規がある。禁を破る輩は当然いるが、風俗、酒場、外国人の多い繁華街というのは、魑魅魍魎が住みやすいところでもある。自分も清廉な人間ではないのでネオンに誘われることも多い、が、そこには、様々な運命を背負った人が生活することを改めて意識しなければいけない。
※少年が見せつけられた世間は、、幼い頃離婚した両親、、母親、母親を巡る男達、異父妹、、母親を生んだ祖父母、、本来であれば縋りたい人間関係が壊されていく環境であった。、少年は教育、信仰、社会サポートすら遠ざかってしまう社会の谷間で生きなければならなかった。
※生活保護での安定した簡易宿舎を出て、、母子で過ごす野宿、ラブホテル、テント生活、、生きるために切り離すことが出来ない母子という相互依存、関係、、やがて、、、。
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昨年3月,埼玉県川口市のアパートで,70代夫婦が刺殺されて現金を奪われた強盗殺人事件のことだ。犯人は当時17才の孫(被害者夫婦の次女の息子)。さいたま地裁の裁判員裁判は,昨年12月25日,懲役15年(求刑は無期懲役であった)の判決を申し渡した。
昨年12月に6回開かれた裁判員裁判で、検察と弁護側の冒頭陳述や少年、母親の証言で明らかにされた事件までの経緯はこうだ。
小学4年。
生活が大きく変わった。別居を続けていた母親と父親が離婚。少年を引き取った母親は知人男性から金銭的な支援を受けるかたわら、ホストクラブ通いを続けた。
1カ月帰宅しないこともあった。
「捨てられたかと思った」。少年は弁護人から問われて答えた。
■公園に寝泊まり
5年生になると、母親が交際する別の男性と3人で静岡県内へ。
学校に通ったのは2カ月間。
その後、住民票を静岡に残したまま埼玉県内などを転々とし、自治体も居場所を把握できなくなった。
金があるときはホテルに泊まり、ないときは公園で野宿をする生活。
男性からは理由もわからないまま、暴行を受けた。
■「殺してでも金を」
中学校にも行かなかった。
この間に13歳年下の妹ができた。
※彼が妹にミルクを与える姿を度々観ているという。
※赤ん坊にミルクをあげるために、牛乳を盗んだという。
母親は少年に親戚に金を無心するよう強く求めるようになった。「中学で野球部に入って道具が必要なんだ」。少年は、うそを重ね、実父のおばから現金400万~500万円を借りた。
男性が失踪すると、母親は少年への依存を強めた。
16歳だった少年は母親と2歳の妹を養うために塗装会社に就職し、会社の寮に家族で住み込んだ。
浪費する母親からせがまれて給料の前借りを始めると、「(相手を)殺してでも金を持ってこい」と母親にたびたび言われるようになった。
給料の全てが前借りの穴埋めに充てられるようになった。
※一時は保護施設に入るも、母親が嫌い、、施設から逃げたという。
※保護施設では所在がつかめなくなったという。
そして事件当日。
「殺してでも金を持ってこい」。母親はこの日も自身の父母から金を借りてくるように迫った。1人で祖父母宅に行ったが、祖父に強い口調で断られた。
「母親から言われた言葉を思い出した」。法廷で少年はそう振り返った。証人として出廷した母親は「殺害は指示していません」と言った。
殺害以外に方法があったのではないか。
検察側に問われた少年は「それ以外、考えられなかった」と言った。
弁護人が「昔から母親の指示に従って生活しており、自ら考えて行動することができなかった」と言葉を継いだ。少年は母親と目を合わせようとしなかった。
一番の味方であるはずの母親に追い詰められ、肉親から嫌がられながら借金を重ねた。
少年の親族に裁判長は言った。
「あなただけではないが、周りに大人がいて、誰かが少年を助けられなかったのですか」。
少年の情状証人に立ったのは10年以上前に別れた実父だった。
懲役15年――。
判決を言い渡した裁判長は前を向く少年に「君のことを思う人と一緒に、社会に帰ってくるのを我々も待っていようと思う」と語りかけた。少年は「はい」と、小さな声で答えた。この日、判決を不服として東京高裁に控訴した。
正月、少年に年賀状が1通届いた。事件の弁護人からだった。
「年賀状をもらうのは小学校以来。うれしかった」。少年は差出人の弁護士に笑顔を見せたという。
(高橋克典)」(2015/01/08付「朝日新聞」p34より)
※15年の刑期が、、少年が生まれ変わるに必要な時間であって欲しい。
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